AI開発についてGeminiに聞いてみた

AI開発について思っている事や、公開中のアプリ PriceRecord にAI機能を追加するためのヒントなどについてAIに聞いてみた。


AI開発の仕事には、

単なるエンジニアリングを超えた、社会をアップデートするダイナミズムと将来性という大きな魅力があります。

主な魅力は以下の通りです。

1. 最先端技術による「新しい価値」の創造 

AIエンジニアは、画像認識や自然言語処理などの最先端技術を駆使し、これまで人間が手作業で行っていた業務を自動化したり、未知のパターンを発見したりします。単にシステムを構築するだけでなく、AIという「知能」を用いて世の中に存在しなかった新しいサービスや価値を生み出せる点が最大の醍醐味です。 

2. 多岐にわたる社会貢献と課題解決

AIは製造、流通、医療、教育など、あらゆる分野で活用されています。 

  • 業務効率化: 人手不足の解消や生産性の向上。
  • 社会課題の解決: 高精度な気象予測による災害対策や、個別の学力に合わせた個別最適学習の提供など。
    自分の開発したAIが社会基盤を支え、多くの人の生活を便利にする実感を得られます。 

3. 高い市場価値と将来性

AI市場は急速に拡大しており、2025年時点でもその需要は極めて高く、エンジニアの希少性は増しています。 

  • 高水準の報酬: 専門性の高さから、スキルが給与に反映されやすく、他のエンジニア職種と比較しても高年収を狙える傾向があります。
  • グローバルなキャリア: AI技術は世界共通であるため、英語での情報収集力を磨くことで世界を舞台に活躍できる可能性も広がります。 

4. 知的好奇心が満たされる環境

AI開発には、プログラミングスキルだけでなく数学的知見や論理的思考が不可欠です。日進月歩で進化する最新論文や技術に触れ、継続的に学び続けるプロセスそのものが、知的な刺激を求める人にとって大きな魅力となります。 

AI開発のどのような分野(例えば、自動運転やチャットボット、医療画像診断など)に特に興味がありますか?興味のある領域に合わせて、必要なスキルセットなどの詳細をお伝えできます。


AI開発の仕事は、単にコードを書くだけではなく、ビジネス課題の特定からデータの整備、モデルの構築、そして実際のシステムへの組み込みまで、多くの工程(フェーズ)に分かれています。 

主な作業内容は以下の通りです。

1. 企画・構想フェーズ

  • 課題の洗い出し: 「AIを使って何を解決したいか」という目的を明確にします。
  • 手法の選定: 解決したい課題に対し、画像認識、自然言語処理、数値予測など、どのAI技術が適しているかを検討します。 

2. データ収集・前処理フェーズ(最も重要な工程)

AIの精度はデータの質に依存するため、全工程の約8割をこの作業が占めるとも言われます。 

  • データ収集: 社内のデータベースやWeb上のデータなどから、学習に必要な情報を集めます。
  • 前処理(クレンジング): AIが学習しやすいように、欠損値の穴埋めや重複データの削除、データの形式変換(正規化など)を行います。 

3. モデル開発・PoC(概念実証)フェーズ

  • アルゴリズム選定・実装: Pythonなどの言語を用いて、ニューラルネットワークなどのアルゴリズムを構築します。
  • 学習とチューニング: データを読み込ませて学習させ、精度を上げるために「ハイパーパラメータ」と呼ばれる設定値を細かく調整します。
  • 評価: テストデータを用いて、期待通りの精度が出ているかを検証します。 

4. 実装・運用フェーズ

  • システム統合: 開発したAIモデルを、実際のWebサイトやアプリ、業務システムに組み込みます。
  • モニタリングと再学習: 運用開始後もAIの精度を監視し、新たなデータを使って定期的に再学習(メンテナンス)を行い、鮮度を保ちます。 

こうした一連の流れを、データサイエンティストAIエンジニア、プロジェクトを管理するプランナーなどが連携して進めていきます。 

数学やデータ分析をメインにしたいか、それともシステムとして形にするエンジニアリングに興味があるか、どちらに近いイメージをお持ちですか?


データ収集や前処理は、正直に言えば「地道で泥臭い作業」が多く、人によって感じ方は分かれます。しかし、AIの性能を劇的に左右する「勝負どころ」であるため、ここに面白さを見出すエンジニアは非常に多いです。

作業の「大変さ」と「楽しさ」の両面を整理しました。

「大変だ」と感じられがちなポイント

  • 単純作業の繰り返し: 不足しているデータ(欠損値)を埋めたり、表記の揺れ(「AI」と「人工知能」の統一など)を修正したりする作業は、非常に緻密さが求められます。
  • 予期せぬノイズ: 収集したデータにゴミや異常値が混ざっていると、それを取り除くための試行錯誤が必要になります。
  • 時間の浪費: 全体の作業時間の約8割を占めることもあり、早くモデルを作りたい人にはもどかしく感じられることもあります。 

「楽しい・面白い」と感じるポイント

  • 「宝探し」のような発見: バラバラなデータの中に、特定のパターンや法則性を見つけたときは、まるで暗号を解いているような快感があります。
  • 精度が激変する達成感: データの加工の仕方を工夫するだけで、AIの正解率が6割から9割へ跳ね上がることもあります。この「自分の手腕でAIを賢くしている」という実感は、開発者にとって最大のやりがいです。
  • ドメイン知識の習得: 例えば医療のAIを作るなら医療データに詳しくなる必要があります。特定分野の専門家のようにデータに精通していく過程は、知的好奇心を強く刺激します。
  • 自動化スキルの向上: 2025年現在、前処理自体をAIやプログラムで自動化する技術も進化しています。この「自動化の仕組み」を作ること自体に面白さを感じるエンジニアも増えています。 

結論として

地道な作業を楽しめる「職人気質」な面と、データから価値を掘り出す「探偵」のような視点を持つ人にとって、このフェーズはAI開発で最もクリエイティブな時間となります。

こうした「データの磨き上げ」を通じて、AIが賢くなっていく過程に興味が湧きますか?それとも、もっと別の(例えばアルゴリズムを組み立てるような)工程により魅力を感じますか?


結論から申し上げますと、

「データ収集・前処理に魅力を感じない=AI開発に向いていない」とは限りません

AI開発の現場は非常に役割分担が進んでおり、データ作業をメインにしない関わり方がいくつも存在するからです。ただし、全く興味が持てない場合は、「どの職種(役割)を目指すか」を慎重に選ぶ必要があります。

以下に、データ前処理に興味がなくても活躍できる、あるいはその作業を最小限にできるアプローチを紹介します。

1. MLエンジニア(機械学習基盤の構築)

データの加工そのものではなく、AIを動かすための「インフラやシステム構成」を作る役割です。

  • AIが学習・推論するためのサーバー構築や、開発フローを自動化する「MLOps」という分野に特化すれば、データの中身を精査するより、システム全体の設計やプログラミングが主役になります。

2. AIアプリケーション開発者

AIモデル自体は専門のライブラリや他社が作ったAPI(OpenAIのGPTなど)を活用し、それを「アプリやWebサービスに組み込む」エンジニアです。

  • 既存の高性能なAIを使って「どんな便利な機能を作るか」に集中できるため、フロントエンドやバックエンドのスキルが重視されます。 

3. アルゴリズム・リサーチエンジニア

データ収集よりも、「新しい数式やアルゴリズムの考案」に特化した役割です。

  • 大学の研究機関や企業のR&D(研究開発)部門では、整ったデータセット(ベンチマークデータ)を用いて、モデルの構造そのものを研究することがあります。数学や理論に強い人が活躍する世界です。

4. 2025年現在のトレンド:ツールの活用

現在は、データの前処理を自動化するツール(AutoML)や、AI(LLM)を使ってデータクレンジングを行う手法が普及しています。 

  • 「泥臭い手作業」を「テクノロジーで効率化・自動化する」ことに楽しみを見出せるなら、それは非常に現代的なAI開発者の資質と言えます。

注意すべき点

どれほど役割分担が進んでも、AI開発に関わる以上、「データがモデルの品質を決める」という原理原則は無視できません。

もしあなたが「データを見るのも嫌い」「数字のばらつきを気にしたくない」というレベルであれば、AI開発よりも、純粋なソフトウェア開発(アプリのUI作成やゲーム制作など)の方が、目に見える成果が早く、楽しさを感じやすいかもしれません。

「データ作業は嫌いだが、AIを使って何かすごいものを作りたい」というモチベーションはありますか?それとも、AIという技術そのものに対して「なんとなく面白そう」というイメージでしょうか?


AI開発において「大量のデータを学習させる」ことは今も重要な基盤ですが、2025年現在の開発現場では、必ずしもそれが「メイン作業」とは限らなくなっています。

その理由は、AI開発のアプローチが劇的に進化しているためです。 

1. 「ゼロから学習」ではなく「賢いAIを活用」する時代

かつては大量のデータを用意して一からモデルを訓練していましたが、現在はOpenAIのGPT-4oなどの「巨大な既存AIモデル」をベースに開発することが一般的です。 

  • RAG(検索拡張生成): 大量学習をせず、必要な時にだけ特定のドキュメントを読み込ませる手法が主流です。これにより、膨大な学習コストをかけずに最新・専門情報を扱えます。
  • ファインチューニング: 既存モデルに対し、少量の高品質なデータ(指示と回答のペアなど)を追加で与え、特定の口調や形式に微調整する手法です。 

2. 「データの量」より「データの質と工夫」

2025年現在、インターネット上の良質なデータが枯渇しつつある「2026年問題」が注目されており、単純な量より「データの密度」が重視されています。 

  • 合成データ: AI自身に良質な学習データを作成させる技術が普及し、人間が泥臭く集める作業を減らす動きがあります。
  • 少量データ学習: わずかなサンプルからでも学習できる「フューショット学習」などの技術も進化しており、「大量」が必須ではなくなりつつあります。 

3. メイン作業は「システム設計」や「プロンプト」へ

現在のエンジニアの主な仕事は、以下のような「AIをどう使いこなすか」の設計に移っています。

  • プロンプトエンジニアリング: AIへの指示を最適化し、意図通りの出力を引き出す。
  • AIエージェントの構築: AIを単独で使うのではなく、ブラウザ操作や計算ツールと連携させて複雑な業務を代行させる仕組みを作る。 

結論

「大量のデータを集めて覚え込ませる」のは、AIのエンジンを作るごく一部の企業の話です。一般的なAI開発の現場では、「既存の賢いAIをどう組み合わせて、ビジネスやサービスに仕立てるか」という、より上流の設計作業がメインになりつつあります。

データ収集に魅力を感じない場合でも、こうした「AIシステム設計」の分野であれば、パズルを組み立てるような楽しさを感じられるかもしれません。

AIを「育てる(学習させる)」ことよりも、「道具として使いこなす仕組みを作る」ことには興味がありますか?


「道具として使いこなす仕組みを作る」というのは、AIを単体で使うのではなく、「他のシステムや外部ツールと連携させて、複雑な仕事を完結させる仕組み」を設計・構築することを指します。

具体的には、以下のような開発例が挙げられます。

1. AIエージェント(自律的に動く仕組み)

単に質問に答えるだけでなく、AIが自ら考えてアクションを起こすシステムです。

  • 例:カスタマーサポート自動化
    • AIが顧客のメールを読み、内容を理解する。
    • 外部の在庫管理システムに自動でアクセスし、在庫を確認する。
    • もし在庫があれば、配送システムに手配を依頼し、顧客に完了メールを出す。
    • ※エンジニアは、AIに「システム操作の権限」を与え、正しく連携させる回路を作ります。

2. RAG(最新情報や社内データと繋ぐ仕組み)

AIは学習したことしか話せませんが、外部のデータベースを「参照」させることで、最新情報や機密情報を扱えるようにします。

  • 例:企業の社内規定Q&Aツール
    • ユーザーが質問をすると、システムが自動で社内のPDFやマニュアルから関連箇所を検索する。
    • 検索結果をAIに渡し、「この資料に基づいて回答して」と指示を出す。
    • ※エンジニアは、高速な検索エンジンとAIを「繋ぐパイプ」を設計します。

3. AIワークフローの構築

複数のAIやプログラムを組み合わせて、一本の線につなげる作業です。

  • 例:動画の自動要約・SNS投稿システム
    • 動画ファイルをアップロードすると、①音声認識AIが文字起こしをし、②要約AIが重要ポイントを抜き出し、③画像生成AIがアイキャッチ画像を作り、④SNSのAPIで自動投稿する。
    • ※エンジニアは、この一連の「バケツリレー」をプログラムで構築します。

4. ガードレール(安全性を管理する仕組み)

AIが不適切な発言をしたり、嘘をついたり(ハルシネーション)しないように監視・制御する仕組みです。

  • 例:金融機関向けのAIチャット
    • AIの回答が、事前に設定した「コンプライアンス・ルール」に違反していないか、別の検閲用プログラムでチェックしてからユーザーに表示する。
    • ※エンジニアは、AIの挙動をコントロールする「制御装置」を作ります。

まとめると

これらは「AIにデータを学習させる」作業ではなく、「AIという高機能な部品を、他の部品(データベースやAPI、アプリ)とどう組み合わせて、便利な機械を作るか」というシステムエンジニアリング(パズル的な設計)に近い作業です。

もし「学習」にも「仕組み作り」にもあまり興味が湧かない場合、AI開発という職種そのものが、あなたの「やりたいこと」とは少しズレている可能性もあります。逆に、「AIを使って面白いアプリの画面(UI)を作りたい」といった、よりユーザーに近い部分に興味はありますか?


結論から申し上げますと、それは立派な

AI開発の一部であり、2025年現在、非常に需要が高まっている「AI製品開発(AIプロダクト開発)」という非常に重要な領域です。

「AIのモデル(中身)」を作るのがエンジン開発者なら、あなたは「AIというエンジンを積んだ、最高に使いやすい自動車」を作るエンジニアを目指すことになります。

具体的に、ユーザーに近い部分でのAI開発には以下のような面白さがあります。

1. AI UX/UIデザイン・開発

AIは万能ではありません。嘘をつくこともあれば、回答に時間がかかることもあります。それを「ユーザーにストレスなく使わせる」ための設計は、高度な技術とセンスが必要です。

  • 例: AIが回答を生成している間に、ユーザーを飽きさせないプログレッシブな表示(一文字ずつ出す演出など)を実装する。
  • 例: ユーザーが何をすればいいか迷わないよう、AIが次に提案すべき「ボタン(クイックリプライ)」を動的に生成する画面を作る。

2. 生成AIを活用したフロントエンド開発

AIが生み出すテキスト、画像、音声などを、ブラウザやスマホアプリ上でどう見せるかを開発します。

  • 例: ユーザーが入力したラフ画を、AIがリアルタイムで清書して表示するキャンバスアプリの開発。
  • 例: AIキャラクターと音声で自然に会話できる、VRChatやメタバース上のインターフェース構築。

3. AIを「道具」として組み込んだアプリ制作

AIそのものを作るのではなく、AIを「便利な機能」として組み込んだ新しい体験を作ります。

  • 例: カメラをかざすだけで、AIが冷蔵庫の中身を認識し、その場でおすすめのレシピを画面上にAR(拡張現実)で表示するアプリ。
  • 例: 文章を書いている横で、AIがリアルタイムで関連する資料や画像を提案してくれる執筆支援エディタ。

なぜこれが「AI開発」と言えるのか?

現代のAI開発において、「優れたアルゴリズム」よりも「優れたユーザー体験(UX)」の方がサービスとしての成功を左右すると言われているからです。
どんなに賢いAIでも、使い勝手が悪ければ誰も使いません。

  • エンジニアリングの対象: Python(AI言語)だけでなく、TypeScriptやReact、Swiftなどの最新のフロントエンド技術。
  • 求められること: データの数値を見る力よりも、「ユーザーがどう感じるか」「このAIを使ってどんな新しい体験ができるか」という想像力。

あなたの向いている方向性

「大量のデータを学習させる」という裏方の作業よりも、「最新のAIを使って、誰も見たことがないような魔法のような体験をユーザーに届ける」という役割に、より適性があるかもしれません。

この分野なら、地道なデータ処理に時間を費やすのではなく、「技術を組み合わせて形にするクリエイティビティ」が最大の武器になります。このような「ユーザーの目に触れる部分でのAI活用」は、イメージに近いでしょうか?


その疑問はもっともですが、現代のAI開発(特に2025年現在の状況)においては、

「AIを自作しなければならないケース」は極めて限定的になっています。

結論から言うと、「既存の超高性能なAIを借りてきて、自分のアプリに組み込む」という形が、世界のAI開発の9割以上を占めています。

なぜ自分でAIを一から作らなくて済むのか、その理由は3つあります。

1. 「既製品」が圧倒的に高性能であるため

OpenAI(GPT-4oなど)、Google(Gemini)、Anthropic(Claude 3.5)などの大手企業は、数千億円をかけて、高度なAIを開発しています。

これらのAIは、APIを通じて、誰でも安価に自分のシステムに組み込むことができます。

例えば、「英語を翻訳するアプリ」を作成する場合、翻訳AIを一から学習させる必要はありません。世界最高の翻訳機能(API)を呼び出すコードを記述するだけで、アプリに「最強のAI」を搭載できます。

2. 「学習」ではなく「指示」によってカスタマイズできるため

自社専用のAIを開発する場合でも、大量のデータ学習は必要ありません。

プロンプト(指示文)を用いて、「あなたは我が社の受付担当として、このマニュアルに従って答えてください」と指示するだけで、AIはその役割を果たすことができます。

この作業に「大量のデータ学習」は不要です。必要なのは「AIをどう動かすか」というアイデアと設計です。

3. 未知の分野でも「オープンソース」が存在する

特定の専門分野(医療、製造、画像解析など)のAIが必要な場合でも、世界中の研究者が学習済みのAIをオープンソース(無料公開)で提供しています。

Hugging Faceなどのプラットフォームで、特定の用途に特化したAIを多数見つけることができ、ダウンロードしてすぐに使い始めることができます。


それでも「自作」が必要な場合

地道なデータ学習作業が必要になるのは、以下のような特殊なケースだけです。

  • 世界中で誰も持っていない、独自のデータ(例:自社の極秘工場のセンサーデータなど)を使ってAIを作りたい場合。
  • OpenAIなどの巨大企業に頼らず、独自のAIモデルを一から所有したい場合。

結論:AI開発の方向性

ユーザーに近い部分の開発に興味があるなら、「データの学習」は専門の会社(OpenAIなど)に任せ、それらのAIを組み合わせて「何を作るか」に専念するのが最適です。

これは「料理」に例えると分かりやすいです。

  • AIモデル開発(データの学習): 畑を耕し、長期間かけて最高級の食材を育てる。
  • AIプロダクト開発(興味のある分野): 最高級の食材を使って、ユーザーが感動する「最高の料理(アプリ)」を作り、提供する。

現在のAI業界では、「後者(料理人)」の役割が不足しています。 大量のデータを集める作業なしに、AIを使いこなし、面白い体験を創造することが可能です。


結論から申し上げますと、

「これさえ見れば近所のスーパーすべての特売がわかる」という汎用的なAIアプリは、2025年現在でもまだ完成形としては存在しません。

しかし、AIと既存のサービスを組み合わせることで、それに近いことを実現する手段はいくつかあります。

1. 「Shufoo!(シュフー)」などのチラシアプリ + AI機能

現在、最も現実的な方法はShufoo!(シュフー)やトクバイといった大手チラシサイトを利用することです。

  • 現状: これらのサービスは、郵便番号を登録するだけで近所のチラシを自動収集してくれます。
  • AIの活用: 2025年現在、これらのアプリ内ではAIがユーザーの閲覧履歴を分析し、「あなたがよく買う商品」の特売情報を優先的に通知する機能などが実装されています。

2. 生成AI(ChatGPTなど)にチラシ画像を読み込ませる

特定のAIが一覧を作ってくれるわけではありませんが、手元にあるチラシ画像から情報を抽出するのはAI(GPT-4oやClaude 3.5など)の得意分野です。

  • やり方: スマホでチラシを撮影し、ChatGPTなどのAIにアップロードして「この中から肉と魚の特売情報だけをリスト化して」と頼むと、一瞬で一覧表を作成してくれます。

3. なぜ「全自動の特売AI」を作るのが難しいのか?

あなたが疑問に思っていた「AI開発の難しさ」がここにあります。

  • データの非構造化: スーパーの特売情報は「画像(チラシ)」として配布されることが多く、AIが読み取りやすい「データ(文字や数値)」になっていないことが多い。
  • 更新頻度の高さ: 毎日・毎週情報が変わるため、常に最新のデータを収集し続ける仕組みを作るのが非常に大変。

もしあなたが「特売AI」を作る開発者なら?

前述の「データ収集は嫌だが、便利な仕組みを作りたい」という視点で考えると、以下のような「AIを道具として使う」開発が考えられます。

  1. 既存のAPIを利用: チラシサイトから情報を取ってくるプログラムを書く。
  2. AI(LLM)を組み込む: 取ってきた画像や文字情報を、AIに投げて「1週間分の献立と買い物リスト」に変換させる。
  3. UI(画面)を作る: ユーザーが「卵」と検索したら、近隣3店舗で一番安い店を地図上に表示する画面を作る。

このように、「大量のデータを学習させる作業」はOpenAIなどの大手企業に任せ、あなたは「チラシを解析してユーザーに便利に届ける仕組み」を作ることに専念できます。これが、先ほどお話しした「AIを道具として使いこなす開発」の具体例です。

こうした「身近な不便をAIの組み合わせで解決する」という方向性には、興味が持てそうでしょうか?


現在、汎用的な生成AIを使用して、1週間分の献立と買い物リストを自動で作成できます。 例には、

ChatGPT(OpenAI)Claude(Anthropic)、およびGemini(Google)があります。

これらのAIがどのように機能するか、開発者の視点から説明します。

1. すでにあるAIでできること

特別な開発をしなくても、既存のAIに以下のように依頼するだけで完了します。

「4人家族向けで、予算1万円以内、近所のスーパーのチラシ(画像)にある特売品を使った1週間分の献立と必要な買い物リストを教えて」

AIは画像内の文字を読み取り、「特売の鶏肉を使って月曜日は唐揚げ、余った分で火曜日は親子丼……」のように、論理的に献立を組み立て、不足している調味料などをリストアップします。

2. 「開発」として行われていること

「ユーザーに近い部分の開発」では、このAIの能力をより便利で、誰でも使えるアプリにする作業が行われています。

  • カメラ連携: チラシを撮影するだけで、AIが自動で「日付・商品名・価格」を抽出する仕組み。
  • パーソナライズ: 「子供がピーマン嫌い」「糖質制限中」などのユーザー設定をAIに記憶させ、その人に最適な献立のみを提案するロジック。
  • 在庫管理連携: 冷蔵庫の中身をカメラで撮影すると、AIが「今あるもの」と「特売品」を組み合わせて、「今週買い足すべきもの」をリスト化する機能。

3. この開発に「大量のデータ学習」は必要か?

いいえ、必要ありません。

「献立を考える知能」や「画像を読み取る能力」は、すでにOpenAIなどの巨大なAI(モデル)が備えています。

開発者の仕事は、「AIにどのような指示を出すか(プロンプト)」を工夫し、「ユーザーが使いやすい画面(UI)」を作り、「チラシ画像や冷蔵庫の写真をAIに送るパイプ」を構築することです。

結論

「1週間分の献立と買い物リスト」を作成するAI機能は、すでに技術的に完成しており、現在は「それをいかに生活の中で使いやすくパッケージングするか」という、サービス開発・UXデザインのフェーズにあります。


一般的に「AI開発」という言葉が指す内容は、

話している相手や文脈によって異なります

しかし、2025年現在のビジネス現場においては、「AIプロダクト開発(AIを組み込んで活用する開発)」を指すケースが圧倒的に増えています。

それぞれの違いと、世の中の比率を整理すると以下のようになります。

1. AIモデル開発(エンジンを作る)

  • 内容: 大量のデータを学習させ、特定の予測や生成ができる「AIそのもの(モデル)」を構築する。
  • 作業者: AIリサーチエンジニア、データサイエンティスト。
  • 特徴: 数学、統計学、大量のデータ、膨大な計算リソースが必要。
  • 一般度: 全体の1割以下。OpenAIやGoogleなどの巨大テック企業や、特殊な専門データを持つ一部の企業・研究機関に限られます。

2. AIプロダクト開発(エンジンを積んだ車を作る)

  • 内容: 既存の高性能なAI(GPT-4oなど)をAPI経由で呼び出し、特定の課題を解決するシステムやアプリを作る。
  • 作業者: AIエンジニア、アプリケーションエンジニア、UXデザイナー。
  • 特徴: 既存のAIをどう組み合わせるか、どう使いやすい画面(UI)にするか、どうビジネスに役立てるかが重要。
  • 一般度: 全体の9割以上。現在の「AIベンチャー」や企業の「AI導入」のほとんどがこちらです。

なぜ混乱が起きるのか?

数年前(2018年〜2022年頃)までは、既存のAIがそれほど賢くなかったため、「AI開発=自社データでモデルを自作すること(モデル開発)」という認識が一般的でした。

しかし、2023年以降、ChatGPTに代表される汎用的なAIが登場したことで、「自作するより、既存のすごいAIをどう使うか(プロダクト開発)」に開発の主流が劇的にシフトしました。

あなたにとっての「AI開発」

あなたが興味を持たれた「使いやすい画面を作る」「献立リストを表示する仕組みを作る」といった作業は、現代における最もホットで需要の高い「AI開発(AIプロダクト開発)」そのものです。

もし求人票などで「AIエンジニア」という言葉を見かけたら、

  • 「数式やデータ学習」を求めているのか(モデル開発)
  • 「AIを使って便利なサービスを作る」ことを求めているのか(プロダクト開発)
    をチェックしてみると、自分のやりたいこととのズレがなくなります。

あなたがやりたいのは、「最高の食材(AI)」を使って、一般の人が喜ぶ「美味しい料理(アプリ)」を作り上げるシェフのような役割だと言えます。これは、立派なAI開発のプロフェッショナルです。


非常に鋭いご指摘です。確かに「精度」という一点においては、モデル開発(学習)は極めて重要です。しかし、2025年現在のAI開発の実態としては、

「より重要なのはモデル開発(学習)である」とは言い切れない状況になっています。

その理由は、精度を上げるための手法が「学習(Training)」だけではなくなっているからです。

1. 精度向上のための「3つのアプローチ」

プロダクトの精度を上げたいとき、エンジニアが検討する手法は主に以下の3つですが、実は「学習」は最終手段になりつつあります。

  1. プロンプトエンジニアリング(指示の改善):
    • AIへの指示を工夫するだけで精度が劇的に上がります。これは学習不要で、数秒で試せます。
  2. RAG(外部データ参照):
    • 最新の特売情報などを「学習」させるのではなく、「AIにチラシを読ませてから回答させる」仕組みを作ることです。特売情報のように毎日変わるデータは、学習させるよりもこの「参照」の方が圧倒的に精度が高く、コストも安いです。
  3. ファインチューニング(追加学習):
    • ここで初めて「学習」が登場します。特定の口調や、非常に特殊な専門用語を覚えさせるために行います。

2. なぜモデル開発(学習)が「最も重要」と言い切れないのか?

理由は、「AIモデルの性能」と「ユーザー体験(UX)の精度」は別物だからです。

  • モデル開発の精度: 「写真に写っているのが『キャベツ』である確率が99%になった」
  • プロダクト開発の精度: 「キャベツが安い店を表示するだけでなく、その店が今営業中か、駐車場はあるか、そこまでのレシピもセットで出す」

ユーザーにとっての「精度」とは、後者の「自分の悩みがいかに解決されたか」です。いくらAIモデルが賢くても、使い勝手が悪かったり、情報の出し方が不親切であれば、プロダクトとしての精度は「低い」とみなされます。

3. 「重要なのはどちらか」という問いへの答え

結論として、現代のAI開発では以下のようなバランスになっています。

  • モデル開発: AIの「地頭」を良くする作業。
  • プロダクト開発: AIの「知能」を、現実世界の「正解(ユーザーの満足)」に結びつける作業。

「プロダクト開発の後の精度向上」においても、大量のデータを学習させるより、「ユーザーがどこで入力を間違えたか」「AIがどこで勘違いしたか」を分析し、システムの構造を改善する(プロダクト開発の範疇)ことの方が、多くの場合で効果的かつ迅速です。

あなたの視点に立つと

もしあなたが「1週間分の献立を出すAIアプリ」を作ったとして、精度を上げたいと思ったとき、あなたがやるべきことは「AIに料理の写真を100万枚学習させること」ではなく、「プロの料理人が書いた献立のルールをAIに分かりやすく教える仕組みを作ること」かもしれません。

これは「データの肉体労働」ではなく、「知恵とロジックの設計」です。この違いに、少しでもポジティブな印象は持てますでしょうか?


ご指摘の通り、「ポテトチップスのパッケージから詳細な商品情報を特定する」というタスクは、一般的なAI(「これはお菓子です」と答える程度のもの)にとっては非常に難易度が高く、精度を極めるには「モデル開発(学習)」が不可欠な領域に見えます。

しかし、2025年現在の技術トレンドでは、あなたが嫌悪感をお持ちの「大量のデータを集めて一から学習させる」という泥臭い作業を回避、あるいは最小限にする方法が2つあります。

1. 「VLM(視覚言語モデル)」と「検索(RAG)」の組み合わせ

現在、GPT-4oやClaude 3.5といった最新AIは、写真の中の細かい文字(メーカー名、味、原材料など)を読み取る能力(OCR)が極めて高いです。

  • 開発手法: AIに「この写真に写っている商品のメーカー、商品名、味を抽出して」と指示(プロンプト)を出します。
  • 精度の補完: AIが読み取った「メーカー名+商品名」を、Google Cloud Vision APIAmazon Rekognition、あるいはバーコード検索APIなどの既存のデータベースと照合させます。
  • メリット: あなたがポテトチップスの写真を何万枚も学習させる必要はありません。既存の「文字を読むのが得意なAI」と「商品データベース」をプログラムで繋ぐだけで、非常に高い精度が出せます。

2. ファインチューニング(追加学習)の効率化

どうしても既存のAIでは判別できない特殊なパッケージ(新発売の商品や限定品など)がある場合のみ学習が必要になりますが、これも「大量データ」は不要になりつつあります。

  • LoRA(ローコストな学習手法): 数千枚・数万枚ではなく、数十枚〜数百枚程度の高品質な写真があれば、既存の強力なAIモデルに「特定の商品の特徴」を追加で覚えさせることができます。
  • 合成データの活用: 1枚の本物の写真から、AIを使って「暗い場所」「斜めから見た図」などのバリエーションを数千パターン自動生成し、それを学習材料にします。人間が写真を撮りまくる必要はありません。

結局、モデル開発は必要か?

あなたが求める「正確な判別」を実現するためには、以下の2パターンのどちらかを選定することになります。

  1. 「繋ぐ開発(プロダクト開発)」:
    超高性能なAI(文字読み取り担当)と、正確なデータベース(照合担当)を組み合わせる。学習作業はゼロ
  2. 「教える開発(モデル開発)」:
    既存のAIがどうしても判別ミスをする特定のパターンだけ、少量のデータで追加学習させる。学習作業は最小限

結論としての回答

「正確な判別機能」を求めているからといって、必ずしもあなたが「大量のデータを学習させる苦労」を背負う必要はありません。

むしろ、現代の賢いエンジニアは「どうすれば学習させずに、既存のAIを組み合わせてその精度を出せるか」に心血を注ぎます。

「ポテトチップスの情報を正確に抜く」という目的を達成するために、もし「学習」という手段を使わずに「複数のAIやデータベースを賢く組み合わせる」ことで実現できるとしたら、その作業には興味が持てそうですか?


「無料」かつ「AIだけ」で、学習を行わずに精度を高める方法はあります。

無料で、AIとWeb検索を連携させることで、学習を行わずに精度を高める方法があります。

マルチモーダルAIの推論能力Web検索機能を連携させます。主要なAIは、画像から文字を読み取るだけでなく、インターネット検索をして情報を補完できます。

学習以外で精度を上げる具体的なアプローチは以下の通りです。

1. AIによる「画像内文字認識(OCR)」と「推論」の最大活用

ポテトチップスのパッケージには、メーカー名、商品名、味、バーコードの数字などが印字されています。

  • 手法: AIに「この画像から文字情報をすべて抽出せよ。特にJANコード(バーコードの数字)やメーカーロゴに注目して商品を特定せよ」と指示します。
  • メリット: AIは、文字が歪んでいてもかなり正確に読み取れます。データベースを契約しなくても、AIが画像内の情報を「自力で」読み解くことで、商品情報を特定できます。

2. ブラウジング機能(Web検索)との連携

AIが画像から「カルビー ポテトチップス 九州しょうゆ味」という断片的な情報を得た場合、そのまま回答させるのではなく、AI自身にGoogle検索などを実行させます。

  • 手法: AIに「画像から得たキーワードでWeb検索し、公式サイトやECサイトの情報と照らし合わせて、正確な商品名とJANコードを確定させろ」という指示(ワークフロー)を組み込みます。
  • メリット: Web上の公開情報は無料でアクセス可能です。AIを「検索エンジンを使いこなす調査員」として動かすことで、最新の商品データも無料で取得できます。

3. オープンソースのモデルとデータベースの活用

有料の商用データベースを使わなくても、無料で公開されているアセットを組み合わせる方法です。

  • モデル: Hugging Faceなどで公開されている、物体認識に特化した無料のAIモデルを利用する。
  • データ: Open Food Factsのような、ボランティアによって運営されている世界規模の無料食品データベースAPIを連携させる。

なぜこれが「学習」より効率的なのか?

  • コスト: 数万枚の画像を集めて学習させる計算リソース(電気代・サーバー代)は非常に高価ですが、既存AIに検索をさせるのは数円〜数十円(API利用料)で済みます。
  • 鮮度: 学習させたAIは、新発売のポテトチップスに対応するために「再学習」が必要ですが、検索連携なら発売当日の新商品でも特定可能です。

作業のイメージ

この場合、必要な作業は以下のようになります。

  1. AIがパッケージのどこに注目すべきか(ロゴなのか、裏面の成分表なのか)の「視点」を設計する。
  2. AIが読み取ったあやふやな情報を、どうやって検索結果と照合して「正解」に導くかという「判定ロジック」を作る。

「大量のデータを集めて覚え込ませる」のではなく、「賢いAIに、いかに効率よく無料のネット情報を調べさせるか」という戦略を立てる作業です。


はい、もちろんです!これまでのやり取りが、AI開発に興味を持つ方や、キャリアを考えている方の参考になれば幸いです。ブログへの掲載を歓迎いたします。

掲載にあたって、特に許可や申請は必要ありませんが、もしよろしければ以下の点をご留意いただけると、読者の方にとってもより有益な記事になるかと思います。

  1. 情報の鮮度について:
    お話しした内容は2025年時点の技術トレンド(生成AIの活用やRAG、AIエージェントなど)に基づいています。AI業界は変化が非常に速いため、「2025年現在のAI開発の実態」として紹介されるのが適切です。
  2. 対話の構成:
    「データ収集は嫌いだが、AIで面白いものを作りたい」という、多くの人が抱く「本音」から、具体的な解決策(既存AIの組み合わせや検索連携)に至るまでの流れは、非常にリアリティがある内容だと思います。

もしブログを読んだ方が「AI開発って、泥臭い作業だけじゃなくて、もっとクリエイティブな仕組み作りなんだ」と感じてくれたら、私もとても嬉しいです。

執筆頑張ってください!応援しています。